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ザビエル城 [スペイン北部(バスク・カンタブリア)]

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バスク地方を旅行することになって、二日前にご紹介した本を読んでいくうちに知ったこと。それは、日本でものすごく有名な、誰でも知っている歴史的重要人物がこのバスク地方の出身だったということ。それは絶対にその故郷を訪ねたい!と、ちょっと海辺からは離れるけれど、ナバラ州(二日前の地図の緑の部分)へと向かった。そこはとっても緑が豊かで、風が強そうなところ(右の写真の山の上にたくさん風力発電の風車が立ってるの、見えます?)。
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雨がちな中、サン・セバスティアンからパンプローナのちょっと先まで高速飛ばして、その後下道を40キロくらい走って到着。
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スペイン語でJavier(ハビエル)と読む。これをドイツ語読みしたらヤヴィエア。え?誰?って感じですね~でも、ドイツでは普通Franz Xaverと書くみたい。英語ではFrancis Xavier。ちなみに彼の故郷の言葉バスク語ではFrantzisko Xabierkoa。誰だか、わかりました?

そう、それは、このお方。
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遠い遠いバスク地方から1549年に日本までやってきたなんて、めぎがここへ来るのも結構大変だったけど、その当時はどれほど大変だったことだろう。信仰の力ってすごいな・・・

左の写真はザビエル像を背景にした2006年ザビエル生誕500周年記念の看板。右の絵のザビエルは、アジアの地図を手にしている。
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ここにはこんなお城が建っている。何を隠そう、ここがザビエルの生まれたところ。ザビエルは貴族だったんだ!と言ってももちろん地方貴族だけど、父親はナバラ王の宰相だったとか。親戚には将来王になった人も。でも、ザビエルは末っ子で、この家を継ぐ必要はなかったのね。
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こういう古城に入るのはいつもワクワクする。めぎはノイシュヴァンシュタイン城のような豪華絢爛なお城より、こういう10~13世紀頃に建てられた質実剛健な要塞を兼ねた城が大好き。
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写真撮影もフラッシュ無しなら自由。ここでちょっと写りが暗いけどザビエルの一生を振り返りましょ。

ザビエルは1506年4月7日に生まれ、洗礼を受け、子供の頃はこの城の中にある小さな礼拝堂で祈っておりました。
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大人になったザビエルは母親に別れを告げて城を出、パリ大学に留学し哲学を勉強していましたが、そこで同じバスク人のイグナチオ・デ・ロヨラと出会い、聖職者になることを決心しました。
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ローマ教皇パウロIII世に叙階許可を得て(ザビエル一人で謁見した訳じゃないと思うんだけどな・・・)、ロヨラらと6人でイエズス会を結成し、ポルトガル王の依頼でスペインの大型帆船ガレオン船でインドのゴアへ向かいました。
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ザビエルはインドで布教活動を行い、セラム島で(以前になくした)十字架を捧げた蟹に出会うという奇跡に遇いました。
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蟹さんが十字架持ってるの、見えます?
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インドから中国のジャンク船に乗って日本へ向かい(中国人がお地蔵さんみたいな仏陀に向かって跪いている様子が描かれている)、上陸した日本で雪道を天皇に会いに京都へ向かいました。
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天皇には会えませんでしたが、山口城主に会うことが許されました(粗末な格好と献上品無しでは天皇に会うことが許されなかったので、このときには立派な格好をして献上品を持参しているという)。日本で布教したものの日本人の宗教観が中国の影響を得ていることに気付き、まずは中国をキリスト教化しないと日本での布教は無理だと考え、中国へ入国しようとしましたが、できないまま1552年12月3日、上川島で亡くなりました。
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なるほど・・・

ちょっと残念なのは、城の門前で待っている人たちはどう見ても日本の武士には見えないこと。右の女性達の着物はまあまあなんだけど。まあバスクの人たちの日本の知識はめぎのバスクの知識と同じような程度だろうから(めぎもバスク人は今もベレー帽被ってると思ってたもの)、仕方が無いわね。でも、ここ、日本のイエズス会の人とか、ザビエル研究者とか、この近くの大きな町パンプローナと姉妹都市だという山口市とかがもう少し手を入れてもいいんじゃないかしらねえ。
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ここにはザビエルにまつわる西洋画はもちろん日本画も展示されている。
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バスクで日本画を見るなんて・・・なんか不思議。
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ちゃんと五七五七七になっている・・・そんなことに妙に感動したりして。
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その他の展示もなかなかに興味深かった。
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あ、ザビエルが子供の頃にお祈りしていたという礼拝堂も!
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城の上からの眺め。こんな田舎にこんな立派な城がぽつんとあって、町という町もなく、なんだか不思議なほど。
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この近くには他にそれほどの観光見所はないし、ドイツのガイドブックにはこの地名さえ載っていなかった。ロヨラの故郷の方は載ってたけど、そちらへは行かなかった。イエズス会に興味がある訳じゃなくて、ザビエルの故郷へ来たかっただけだから。
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イエズス会結成は一般的にはカトリック側のドイツの宗教改革への対抗改革とみなされてるし、実際は対抗改革より前に結成されたけど、行った活動はプロテスタントの普及に対抗するものだから、そんな修道会の創始メンバーの故郷へプロテスタントのうちのドイツ人を日本つながりで連れて行くというのは、なかなかに面白い経験だった。

このザビエル城のまわりは小さなホテルやレストランなどもある綺麗な公園になっていた。雨がちのこの日はちょっと寒かったけど、夏には気持ちよさそう。
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ちょっとここのバル(居酒屋と訳すよりここでは喫茶店と言った方がいいかな)でコーヒーを飲んで休憩したあと、ザビエル城をあとにした。ここに来ることはめぎはもう一生無いだろう。ザビエルはここを去るとき、どんな思いだったのかな。
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雨も上がり、早春の花が美しかった。
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♪ おまけ ♪
こんなところに!
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これ、実はゲルニカの議事堂にもあった。このザビエル城にもゲルニカの議事堂にも日本語の表示はもちろんパンフレットすらないのだが、傘ぽんがあるなんて。恐るべき傘ぽん。私がびっくりしていたら、係員が笑ってた♪



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krause

日本関連もあるのですね!

これから出発します。蘭の国(この季節はチューリップの国)へ1週間滞在予定です。白アスパラには少し早いでしょうか。
by krause (2010-04-10 06:14) 

manamana

観光地になっていない一地方にも、
昔からの日本との関係があって、
傘ぽんまで活用されていて、
縁があるのですね。
by manamana (2010-04-10 07:08) 

ナツパパ

ザビエルがイエズス会の創立メンバーだったというのは初めて知りました。
確か、東京の上智大学は、イエズス会の経営と聞きました。
もう400年以上も続いているのですね。
by ナツパパ (2010-04-10 08:24) 

塩

またまた勉強になりました。めぎ様の写真の力は大きいです。
by (2010-04-10 09:28) 

いとお

おお!ザビエルさんだ!
懐かしい(笑)
傘ぽんあるのはびっくり(^^;

by いとお (2010-04-10 09:54) 

のの

多くの日本人は、キリスト教は全部一緒に考えてると思います(^^;)
私も横浜に来るまではそうでしたし。
横浜に来ても、実際キリスト教に関係する人に会えなければ
知らないままでした。(プロテスタント系の学校出身とか、カトリック系の
幼稚園のママとか・・・)
そして、めぎさんのブログでさらに詳しく知ることが出来ました。
でも、他宗教の方から見れば仏教も同じように見えるのかもしれませんけどね(>m<)
傘ぽんが日本語のまま置いてあるのが面白いですね♪
by のの (2010-04-10 10:13) 

Bonheur

昨日、たまたまイエズス会創立の歴史を復習したところだったので、凄い偶然!と思いました。
ザビエルは当時、相当なイケメンで頭も飛びぬけて良かったそうです。(イケメンと言うのは凄く意外ですが・・・)
創設に当たり、親友であるイグナチオがザビエルを口説き落とすのに一番難儀したとか。
私は無宗教ですが、教会に入るととても落ち着きます。キリストさんよりも、マリアさんの像を眺めているのが好きです。

by Bonheur (2010-04-10 11:06) 

マリエ

ザビエルさんの生涯がとっても心に響いてくる感じで伝わりました。
めぎさんの解説とっても分かりやすいです。流石先生!(*^-^)
歴史大好きなので、興味深く読みましたよ~・・・私も傘ぽんの写真に思わず、ウソ~!笑えました。
by マリエ (2010-04-10 14:43) 

ちばおハム

ほんと、興味深く読みました。
展示物にこんなに日本関連のものがあるんですね。
ザビエルさんが、日本でどれだけ活動したか、ということが判る気がします。

by ちばおハム (2010-04-10 14:53) 

MAKI

外国のお城って素敵(☆0☆)
なんだかドキドキします!
行ってみたい(#>▽<#)
by MAKI (2010-04-10 15:09) 

くろた

へ~、と感心するばかりでした。
バスク地方にこんなザビエル城があるなんて
全く知らなかったです。こじんまりした
要塞はボクもかなり好きです。
これは是非とももーきちに行かせたいと思います。
by くろた (2010-04-10 16:39) 

あかえび

恐るべし傘ぽん(笑)

日本人は同じ仏教なら宗派を問わずお寺を拝観したりするけど、ヨーロッパのキリスト教徒の人たちは複雑な思いがあるんだね~^^;

日本の有名な神社仏閣の参道には土産物屋が並ぶけど、外国には無いんだね(^。^)
by あかえび (2010-04-10 17:32) 

miffy

何年か前にはここを訪れるツアーもありました。
催行される確立はかなり低かったみたいですが・・・
by miffy (2010-04-10 20:05) 

hideyuki2007y

ザビエルはバスクの出身だったんですね。これは勉強になります。"Javier"が、しばし、ザビエルに結びつきませんでした。Xで始まる名前も珍しい気がします。
by hideyuki2007y (2010-04-10 22:21) 

テリー

ザビエルは、貴族の出身でしたか。こういう話を聞くと、もっと、ザビエルのことが知りたくなりますね。
by テリー (2010-04-10 22:36) 

ケイクス

お久しぶりです。
とても興味深いです。
小学生の頃、プロテスタント系の教会に
通ったことがあるので、カトリックとの違いは
子供心に感じてましたね。。
by ケイクス (2010-04-10 23:10) 

rino

ちょっと見ると荒涼とした中にお城があって、でも中はなかなかの展示ですね。傘ぽんには私もびっくり!!子供の頃に学校で教わったゆかりの人や土地を旅するのは楽しいですね。
by rino (2010-04-11 08:45) 

かずのこ

恐るべし傘ぽん!
by かずのこ (2010-04-11 09:38) 

くりっぴ

ザビエルって・・・貴族だったのですね。(^_^;)
by くりっぴ (2010-04-11 11:47) 

YAP

三重県にスペイン村というテーマパークがあって、そこにザビエル城というのがあるのですが、この本物の写真を見ると、かなりこだわって再現されていたということがわかります。
本物と比べるのも、失礼な話ではあるのですが...
by YAP (2010-04-11 16:53) 

たいちさん

日本のガイドブックでも、パンプローナまでは記載されていますが、ザビエル城の記述はありませんね。日本人なら誰でも知っている宣教師なのにね。ほんとに貴重な場所へ行かれて良かったですね。
by たいちさん (2010-04-11 18:39) 

めぎ

>みなさま
ザビエルと傘ぽんの話にコメントとniceをありがとうございました。
ザビエルが貴族ってどうも意外ですよね~それもかなりのお家柄のようでびっくりです。
ザビエル村まで行くのは、ツアーでなければレンタカーがないとかなりきつそうです。パンプローナから途中までバスが出てますがそれも一日3便だという話だし、そこで乗りかえなければなりません。ザビエルさんがはるばる旅したように、こちらもはるばる苦労して行かなければならないという事かしら・・・ただ、ここにはホテルもありますから、日程の余裕があれば辿り着いてここでゆっくりして次の日に移動、ということも可能ですね。
それにしてもここに傘ぽんがあるなんて・・・傘ぽんはずいぶん積極的に世界進出してるんですねえ。
by めぎ (2010-04-12 03:55)