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マイクロフィルム化された教会の記録 [文化の違い]

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2月末の北ドイツからの帰りに、ちらりとハノーファーで寄ったところはここ。
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ここはキリスト教のプロテスタント・ルター派の教会の記録の資料館。ここにはハノーファー選定侯がこの辺りを治めていた時代以降の教会の洗礼や結婚や埋葬の記録が集められていて、しかもそれがマイクロフィルム化されているらしい。ドイツには全ての教会の記録をマイクロフィルム化しようというプロジェクトがあって、それが地道に少しずつ進んでいるようだ。

教会の管轄は以前も今も政治の管轄とは微妙に異なるし、人間の生死や婚姻はその昔は市役所などではなく教会が管理していたので、先祖の記録がどこにあるかを探すのが結構難しいのだが、とにかくうちのドイツ人の母方の祖先がこのBad Grundという町にいたことがあって、その記録がどうやらここにあるそうで、それを見に来たのだった。
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予めここに閲覧申し込みをし、マイクロフィルムを一枚一枚見ていく。マイクロフィルムの撮影は禁止だったので、写真はこれだけ。
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ここに行ったのはカーニバルの薔薇の月曜日で、デュッセルドルフは休みだけどハノーファーは平日。だから閲覧出来たのだ。同じドイツでも祝日が違うので、めぎも一緒に行ける日を選んで訪ねたという訳である。

写してないけど、小さな閲覧室にマイクロフィルムを見る機械が全部で10台くらいあって、その全てが埋まっていた。座って黙々と作業しているのはみんなおじいさんたち。若い人は一人もいないし(めぎが一番若かった)、女性も一人もいない(係員以外めぎが唯一)。もちろん外国人はめぎ以外一人もいない(外国から特定の人物の歴史研究で来れば別だが、普通は自分の家系を辿る調査をしている人が来るのだろう)。古い教会の記録を読んで出自を辿りたいと思うのは年取ってきた男性だけだということなのかしらね。うちのドイツ人も晴れてその仲間入りだわね。ちなみに、ここはここで閲覧する仕組みだけど、別の地域ではインターネットで公開してて、うちのドイツ人はずいぶんそれを利用している。

あれこれ調べていくつか見つけ、関係のあるところを印刷して持ち帰った。うちのドイツ人はそれをうちでpdf化し、コンピューターで拡大して解読に夢中になっている。だいたい分かるのだけど、手書きの文字はうちのドイツ人でも読めない場合がある。ああかなこうかな、と考えるのが楽しいらしい。
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教会では一人の人間が何十年にもわたって記録係をしたようで、一定期間は同じ筆跡。途中で筆跡が変わると、代替わりしたんだな、と分かる。歴史調査ってそんなところも面白いわよね。マイクロフィルム化されたりネットで公開されたりしていて便利だけど、実際の紙の記録を手にとって見たいわねえ・・・どんな紙にどんなインクの色で残っているのか、記録の内容だけでなくそんなところも見てみたいな。まあ仕方がないけど。その他、直系の兄弟姉妹まで辿っていくと、婚姻の記録に親が反対していた云々なんてことも書かれていたり、洗礼記録に結婚していない夫婦の子どもだと書かれていたり、子どもがたくさん生まれているけどその多くが数ヶ月から数年のうちに次々と亡くなっていたり、アメリカに渡ってそこで結婚した人がいたりと、18世紀や19世紀のその家のドラマが感じられてそれもまた面白い。反対に言えば、その当事者にとってはものすごく大事だったに違いないあれこれなのだが、それもその人の死によって全て歴史に埋もれていくのだなあと、諸行無常というか人生は蓮の上の露のようだというか、儚さも感じたり。

さて、そんな訳でハノーファーでは資料館のマイクロフィルム読み取り機の前にしかいなかったのだが、作業後帰宅前にちょっと外の空気を吸いにここへ寄った。マッシュ湖である。
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それは、資料館がマッシュ湖の近くだったからなのだが、雨がちだったこの日、この時だけ晴れてくれて、とても気持ちがよかった。
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しかし、こんな風にするほど暖かかった訳ではないのだが・・・
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おにいさん、落ちないでね~
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帰りのアウトバーンでは、戦車を運ぶところに遭遇。
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ほぉ~~~重そうだなあ・・・
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以上で2月末の北ドイツのお話はたぶんおしまい・・・ぼやぼやしているとどんどん春が進んで行っちゃうんだもの。そう言えばボルネオの話もほとんど書かないうちに春になっちゃうわねえ。

撮影: Xperia Z1、D600 + 58mm(F1.4)
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