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アントワープの聖母大聖堂 [ベルギー]

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昨日から2月のアントワープの話を連載中。

ここはアントワープのシンボル、聖母大聖堂。
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アントワープで一ヵ所だけ見学しましょ、とここへ。
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ここに入るときにちょっとした事件が起こった。入場料のところに、大人6ユーロ、60才以上4ユーロ、と表示されていたのだ。おお~我々、割引じゃん!とちょっと複雑な友人のご主人の方とうちのドイツ人。友人の奥さんの方は今年還暦になるということで、まだ。でも、身分証明書を車において来ちゃったよ・・・と友人のご主人。で、窓口でうちのドイツ人がダメ元で「60才以上2枚と大人2枚」と言うと、窓口のおばさんは「はい、20ユーロです」と言って、特に身分証明書を見せろと言うこともなくチケットを売ってくれたのだ!

これは、還暦を迎えたばかりのうちのドイツ人と友人にはとてもとてもとてもショックなことだった・・・我々、チェックするまでもなく60才以上に見えるってことなんだな・・・と。若く見られたい女心も大変だけど、男心も引けをとらず大変だわね。

さてさて・・・入るとまずは絵画の展示空間。
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なんと言ってもここはルーベンスの絵で有名なところ。これは祭壇の左側にある絵で・・・
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これは右側にある絵。
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↑日本人にはこの絵があの「フランダースの犬」のネロが息絶えた場所ということで有名だが、ベルギーはもとよりドイツでもこの話は全く知られていない。ハイジなどかつてのあの日曜日のアニメはドイツでも吹き替えで放送されて結構有名だけど、フランダースの犬は人気は出なかったらしい。友人夫婦もこの話を知らなかった。

ルーベンスって、ちょっと調べてみたら、なんとドイツ生まれだったのね・・・それも、ジーゲンという小さな大学町の生まれ。ジーゲンに行ったことのあるめぎとしては、派手な絵の印象のルーベンスがあの地味な町で生まれたの?とちょっと意外。父親はプロテスタントで、迫害されてアントワープからドイツへ逃れたのだとか。その父親の死後ルーベンスはアントワープへ戻り、カトリック教徒として育てられる。なるほど・・・凄いドラマチックな生まれ育ち。亡くなった父との関係に宗教抗争も絡み、それでこういう絵を描くようになる訳ね。

ルーベンスの絵の前では団体さんが熱心な説明を受けていた。
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じっくり2枚の絵を見たあとで、北ドイツ人たちは口々に言った。ルーベンスが凄いことは分かるけど、やっぱり好きになれない・・・うん、そうなんでしょうね~やっぱりカトリックとプロテスタントって根本的に相容れないのよね。ヨーロッパの歴史の一つとしてなんでもオープンに興味を持ってフーンと見学するめぎと違って、彼らには彼らの立ち位置がある。どんなに歴史的な場所でも、どんなに有名な作品でも、その価値は大いに認めるけど、相容れないものをかぎ分ける嗅覚は鋭い。ルーベンスの方もこれほどドラマチックに反プロテスタントの絵を描いている訳で、その屈折した父親への思いが北ドイツ人には臭いまくるのだろうな。思えば彼らは生まれたときから欧州内で価値観の異なる相容れない(しかも多くはドイツ嫌いの)隣人たちとどう共存発展していくかというテーマをずっしり背負って生きてきた訳で、めぎのようにドイツ以外に関してはせいぜい日本の高校の世界史レベルの知識だけで大人になってからヨーロッパへやってきて、カトリックとプロテスタントの違いもたいして分からず、歴史に興味があっても所詮外国人として眺めているようなんじゃなくて、彼らはもう骨の髄まで染みつくほど知っている、というか、ベルギーの歴史もオランダの歴史も等しくヨーロッパ人の彼らの歴史な訳で、まあ部外者のめぎがああだこうだ考えてもとても追いつかないほどいろんな深い思いがあるのだろう。ベルギーはドイツ人にとってもちろん外国だけど、彼らはベルギーの問題の当事者なのだ。そんな彼らが、休暇に出かけるなら現実問題を忘れてリラックス出来る楽しいところへ、または全く異文化の珍しいところへ、と思うのは当然のことかも知れない。

フランダースの犬のアニメではたしかここから天使が降りてきたわよね・・・
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この大聖堂は写真もビデオもOK。フラッシュは禁止である。
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明るいレンズであれこれ試したが、光と影を上手く撮るのってホント難しい。でも、ただ光が綺麗だな~とか、この像綺麗だな~などと撮影出来る部外者めぎって、ある意味幸せ。撮っているものの一つ一つから宗教的意味を感じ取っていたら、身が持たないわ・・・だからうちのドイツ人などはさっさと出て行っちゃうのよね。
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もう一回だけつづく

撮影: D600 + 58mm(F1.4)
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